食事制限で痩せるのは当然です

ダイエット歴が長い私ですが、その中でもハードな食事制限をしたなあ、と反省しているのが30歳のとき。私は人生初のデブ期を迎えていました。当時は初めての妊娠中で、「栄養をしっかり摂らないと」と野放図に食べていたところ、身長170mの私がなんと体重の塔に!それでも出産したら元に戻ると思い込んでいたのですが、産後、体重は4gくらいしか減りませんでした。あとは全部、自分についた肉。よく「産後は授乳で吸い取られるから、自然とやせる」なんて言いますが(必ずしもそれは間違いではありませんが)、ものには限度があります。出産後1年を経ても心配くらいしか減らず、どっしり体型のままでした。

そんなときにばったり昔のボーイフレンドに出くわしたところ、彼が「……体が倍になっちゃったね」と息を飲んだことが今でも忘れられません(笑)。幸い授乳も終わっていたので、一大決心をして、ダイエットを始めました。お菓子や油ものはすべてカット。主食もとことんカットして、口にするのは蒸したり茹でたりした野菜と肉ばかり。今考えると子どもの離乳食みたいなものしか食べていなかったのですが、そのときは「とにかくやせなくちゃ!」と必死だったのです。その頃はまだ専業主婦だったのでおつきあいの外食もほとんどなく、食事のほとんどが自宅だったというのもこの食事制限に拍車をかけました。

そんな生活を半年は続けたでしょうか。思い込んだら突っ走るタチなので、それまで食べていた半分くらいの食事量をほぼ毎日守りました。小さい子どもがいるので、運動といえば抱っこやおんぶばかり。「運動ができない分は、食事で頑張るしかない」とばかりに、ひたすら突っ走っていたのです。涙ぐましい努力の甲斐あって、一年半で落とした体重は計8g!「やればできるんだわ!」と、はけなかったスカートに体を通してご満悦でした。

ところがそんなある日、自分の写真を見て愕然としました。細くなってはいるのですが、髪はパサパサだし顔の毛穴も開いている。しかも、8歳にして顔がたるみ始めていたのです。全体的にツヤがなく、顔もくすんでいて疲れて見える…。極端な食事制限は、じわじわと肌や髪を触んでいたのです。そういえば、ダイエットに成功して「やせたね」「頑張ったね」とは言われても、誰からも「キレイになった」とは言われませんでした。確かにこれでは「やせた」というよりも「やつれた」風情で、幸薄そうな感じ。こうして、ハードな食事制限ダイエットは「やせたけれどハッピーじゃない」という、最悪の結末になったのでした。

その後NYで美肌理論を学んだおかげで、油抜きダイエットや極端な食事制限がダメなこと、肌や髪だけでなく、場合によっては健康も損ねてしまうことを今ではよくわかっています。1カ月にやせるのは、体重の5%程度に留めておくべきで、そうしないとリバウンドも激しくなることがデータで実証されています。そういった知識もなかった8歳の私は、間違った食事制限の弊害を身を持って知ったのでした。

幸いにしてその後も健康には影響なく、無事に第2子、第3子も出産することができました。

けれど、極端な食事制限は見た目だけでなく、婦人科系の機能などにも影響を与えます。現代日本では若い女性の2割が「やせ」であるということと、日本において低出生体重児(いわゆる未熟児)の率が先進国で群を抜いて高いということは、決して無関係ではありません。ダイエットは、ただ体重を減らせばいいというものではない。そんなシンプルな事実を、身を持って証明してしまった8歳の私。それからも数々の失敗を繰り返してはいますが、自己流の食事制限や極端なダイエット方法は、それ以来、行わないようにしています。

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